Think SBNR
80億人に増加が予測される地球の人口。宇宙開発や5G、6Gなどの進展により世界はよりオンコネクト社会化しています。そして同時にSDGsなど自然環境との共生も重要なテーマです。世界中の国々がソーシャル・リーダーシップを発揮する中、私たち日本が世界に対してどんなポジティブ・インパクトを打ち出してゆけるかは今後ますます大きな課題です。本質的に人間社会の在り方が変化する現代、今こそ日本文化が持つ特性を活かし、日本ならではの思考と手法で地球社会に貢献をしたいと考えています。新たな価値デザインを開発してゆく上で私たちはSBNR化に注目しています。未来に向けた課題解決のために表層から深層へと現象を観察、分析し、その本質を見抜くことが重要であると考えています。
神社や仏閣の可能性の質的な変化
お遍路や熊野古道、出羽三山の修験道など日本人にとってこれまで祈りや供養、そして修行の場として存在していた神社が仏閣が海外のSBNR層から注目されています。デジタル・デトックスやネイチャートレイルなど、地域文化への配慮を行った上で独自の接し方が広がってきています。こうした文化キャパシティーの拡大を明確に検証し、可能性を検討してゆきます。
お山の知恵が地球を救う
ユネスコ食文化創造都市に認定されている山形県鶴岡市では出羽三山のお山の知恵を背景とした山菜料理、つまり山伏ガストロノミーが定着しており、世界から注目されています。海外では小麦、大麦、とうもろこし、大豆などのプランテーション型の大規模管理系穀物が多く食されますが、日本には稲作以外に、自然の恵みを食する野草食の文化が定着しています。世界にはまだまだ食べられる野草が存在する可能性があります。また料理界でも皿の上の美食(On The Plate)から、地域デザインとしての食文化(Off The Plate)へとシフトが加速しており、日本各地に存在する郷土料理文化への関心や研究ニーズが高まっています。